センサー信号処理の分野では、アナログASICの採用により高精度な信号処理と小型化・省電力を両立した開発事例が増えています。ここでは、センサー信号処理ICの事例を紹介します。
産業機器向けのセンサー信号処理ICでは、高ゲインアンプやBPF・LPF・HPFなどの柔軟なフィルタ回路、ピークホールド検波回路を1チップに集積した開発事例があります。
入力センサーの特性に応じてインピーダンスやフィルタ配分、ゲイン配分を最適化できるため、個別部品の組み合わせと比較して実装面積の削減と信号処理精度の向上が期待できます。
OA機器向けの事例では、センサードライバとマルチプレクサ入力による時分割制御、ゲインコントロールアンプ、オフセット調整機能などを統合したアナログASICが開発されています。多数のセンサーアレイを制御する場合、個別ICを並べる構成では基板面積が増大しがちですが、ASIC化によって実装面積を大幅に縮めることが可能になります。
CMOSイメージセンサーの分野では、監視カメラ・車載カメラ・医療機器などの用途に対応したデジタルブロック設計の事例があります。
画素駆動系ではローリングシャッターやグローバルシャッター制御、HDR合成、ADC制御などの機能を実装し、画像処理系ではROI設定、画素加算、歪曲補正、スケーラといった処理機能が搭載されています。
センサー分野では技術の高度化に伴い、汎用ICの組み合わせだけでは対応が困難なケースが増えています。以下では、ASIC化が求められる主な理由を解説します。
センサーアレイの大規模化や高精度処理への要求が高まるなか、汎用ICでは回路規模やノイズ特性の面で限界が生じるケースがあります。ASICであれば最適な回路構成を1チップに集約でき、性能と効率を両立することが可能です。
センサードライバや信号処理回路、検出回路など複数のブロックを1チップに統合することで、基板面積の削減と消費電力の低減を同時に実現できます。バッテリー駆動の携帯型機器や省スペースが求められる装置では、特に有効な手段です。
汎用部品の生産終了は、長期間の安定供給が必要な産業機器にとって大きなリスクです。ASIC化や相当品開発により特定の汎用ICに依存しない構成が可能となり、長期的な供給安定性を確保できます。
センサー系ASICの開発を検討する際は、以下のポイントを確認することが重要です。
センサー系ASICは、信号処理の高精度化や小型化・省電力化、EOLリスクへの対応といった課題を解決する手段として、幅広い分野で導入が進んでいます。
産業機器向けの信号処理ICからCMOSイメージセンサー向けデジタル設計まで、用途に応じた多様な開発事例が蓄積されています。自社製品のセンサー回路に課題を感じている場合は、まずASIC開発の実績があるメーカーへ相談してみてはいかがでしょうか。
用途に特化した高性能な半導体を実現するための要であるASICは、メーカーによって得意とする領域や対応の柔軟性、設計支援体制に大きな差があります。
ここではASICの導入や開発を検討している企業担当者に向けて、信頼できるASICメーカー3社を厳選。それぞれの特徴や得意分野をわかりやすく紹介します。

500nm/350nm/250nm/180nm
OA機器/産業機器/住宅関連機器/車載/EOL相当品開発

90nm/65nm/55nm/40nm/28nm/16nm/12nm/7nm/5nm
TV/LPWA/衛星通信/スマートセンサー

TSMC:28nm/16nm FFC/5nm/7nm(計画中)
GF:22nm FDSOI/12nm(計画中)
PON向け高速シリアルインターフェース(SerDes)
※1参照元:ジェピコ公式HP(https://www.jepico.co.jp/analog-asic/development_case.html)
※2参照元:日経クロステック(https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/24/02214/)
※3参照元:メガチップス公式HP(https://www.megachips.co.jp/product/asics/solution/optical-com/)
※4参照元:メガチップス(https://www.megachips.co.jp/product/asics/solution/optical-com/)