産業機器やFA分野において、ASICの導入は、装置の高性能化、小型化、長期安定供給を実現するための鍵となります。
特に、過酷な環境下での高精度なセンサー制御や、高速なモーター駆動、部品の生産終了対策など、汎用ICでは解決困難な課題に対して非常に有効です。本ページでは、産業分野における具体的な開発事例をまとめました。
微小なアナログ信号を高精度にデジタル化し、複数の周辺回路を統合することでシステムの最適化を実現した事例です。
FPGAでプロトタイプ開発された複雑なロジック回路をASIC化し、量産コストの削減と性能向上を図った事例です。
なぜ、多額の開発費を投じてまでASICを開発するのでしょうか。そこには、汎用品では到達できない明確な「付加価値」があります。
産業現場では、センサーの多機能化やロボットの小型化に伴い、基板スペースの制約が極めて厳しくなっています。複数の汎用ICを1枚のASICに統合(SoC化)することで、実装面積を劇的に削減できます。また、不要な回路を削ぎ落とし、産業用途に最適化された設計を行うことで、FPGA比で圧倒的な低消費電力を実現可能です。
汎用品を組み合わせた回路構成は、リバースエンジニアリングによる模倣のリスクを伴います。独自アルゴリズムをASIC内にハードウェアとして実装することで、回路の「ブラックボックス化」が可能になり、模倣困難な知的財産(IP)として技術優位性を守ることができます。
ASIC化により、基板上の抵抗、コンデンサ、周辺ICを統合できます。部品点数が減ることで、部品管理コストや組み立てコストが削減され、数万個単位の量産時には1個あたりのトータルコストを大幅に引き下げることが可能です。
産業機器向けのASIC開発は、初期投資(NRE費用)を伴いますが、製品ライフサイクルが長い産業分野では、トータルコストや供給安定性の面で大きなメリットをもたらします。
「部品の製造中止(EOL)対策」として、既存の古いLSIを最新のプロセスで再設計する「リメイクASIC」といったアプローチも、産業機器分野では非常に有効な戦略の一つです。
用途に特化した高性能な半導体を実現するための要であるASICは、メーカーによって得意とする領域や対応の柔軟性、設計支援体制に大きな差があります。
ここではASICの導入や開発を検討している企業担当者に向けて、信頼できるASICメーカー3社を厳選。それぞれの特徴や得意分野をわかりやすく紹介します。

500nm/350nm/250nm/180nm
OA機器/産業機器/住宅関連機器/車載/EOL相当品開発

90nm/65nm/55nm/40nm/28nm/16nm/12nm/7nm/5nm
TV/LPWA/衛星通信/スマートセンサー

TSMC:28nm/16nm FFC/5nm/7nm(計画中)
GF:22nm FDSOI/12nm(計画中)
PON向け高速シリアルインターフェース(SerDes)
※1参照元:ジェピコ公式HP(https://www.jepico.co.jp/analog-asic/development_case.html)
※2参照元:日経クロステック(https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/24/02214/)
※3参照元:メガチップス公式HP(https://www.megachips.co.jp/product/asics/solution/optical-com/)
※4参照元:メガチップス(https://www.megachips.co.jp/product/asics/solution/optical-com/)